iPS細胞の誕生過程撮影=メカニズム解明に前進−作成効率向上へ貢献期待・放医研(時事通信)

 受精卵に近い増殖能力があり、多様な細胞に変わる万能細胞「人工多能性幹(iPS)細胞」ができる初期の様子を動画で撮影することに、放射線医学総合研究所(千葉市)が成功した。iPS細胞は、皮膚などの細胞に3、4種類の遺伝子を導入して作るが、受精卵に近い状態にどのようにして逆戻りするかを詳しく解明できれば、iPS細胞の作成効率向上や、再生医療応用に不可欠な安全性確保に役立つと期待される。
 研究成果は16日までに米科学誌ステム・セルズ電子版に掲載された。
 皮膚細胞などに導入された遺伝子は数十時間程度、他のさまざまな遺伝子に働き掛け、逆戻り現象を引き起こす。しかし、ごく一部の細胞でしか進まないため、現象が進行中の細胞を特定して調べることが難しい。
 放医研の安倍真澄・先端遺伝子発現研究グループリーダーらは、マウス胎児細胞の集団に遺伝子導入した後、顕微鏡で広い範囲を約10分間隔で2週間、自動撮影し続け、膨大な画像データを処理した。
 iPS細胞と確認された細胞について、防犯ビデオを巻き戻すように、過去にさかのぼって追跡すると、平たい胎児細胞は遺伝子導入の4〜5日後に石垣状の細胞集団を形成し、7日後からiPS細胞の丸い固まりになり始めることが分かった。今後は、この石垣状の形を手掛かりにすれば、逆戻り現象が進んで間もない細胞を特定できるという。 

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